近年、イベント演出として注目を集めているドローンショーですが、実際に開催するためにはさまざまな法律や許可申請が必要になります。「ドローンショーはどんな許可が必要なのか」「イベントで実施する場合は何を申請すればいいのか」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
ドローンの飛行には航空法をはじめとする複数の法律が関係しており、安全にイベントを開催するためには事前の手続きや準備が欠かせません。
本記事では、ドローンショーを開催する際に必要な許可や法律、申請手続きの流れについて分かりやすく解説します。
ドローンショーとは?基本概要を理解する
ドローンショーとは、LEDライトを搭載した複数のドローンをプログラム制御で飛行させ、夜空に文字や図形、アニメーションなどを描く演出イベントのことです。近年は花火に代わる新しいエンターテインメントとして世界中で注目されており、日本でも観光イベントや企業プロモーション、地域のお祭りなどで導入が進んでいます。
ただし、ドローンショーは通常のドローン飛行とは異なり、多数の機体を同時に飛行させるため、安全対策や法律への対応が非常に重要です。航空法をはじめとする複数の法規制が関係するため、事前に必要な許可や申請手続きを理解しておく必要があります。
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ドローンショー開催に関係する主な法律

ドローンショーを実施する際には、航空法だけでなく複数の法律が関係します。飛行場所や飛行方法によっては、国や自治体への申請が必要になる場合もあります。安全なイベント運営を行うためには、どの法律が関係するのかを事前に理解しておくことが重要です。ここでは、ドローンショー開催時に特に関係する代表的な法律について解説します。
航空法
航空法は、ドローンの飛行に関する基本的なルールを定めた法律です。ドローンショーを開催する場合、多くのケースで航空法に基づく飛行許可や承認が必要になります。特に、人口集中地区での飛行、夜間飛行、目視外飛行、イベント上空での飛行などは規制対象となります。
ドローンショーでは、夜間飛行やイベント上空飛行に該当するケースが多いため、国土交通省への許可申請が必要になる場合がほとんどです。これらの申請はオンライン申請システムを利用して行われます。また、安全対策や運航体制の計画書を提出する必要があるため、専門知識が求められます。航空法を正しく理解し、必要な許可を取得することが安全なドローンショー開催の第一歩です。
小型無人機等飛行禁止法
小型無人機等飛行禁止法は、重要施設の周辺でのドローン飛行を規制する法律です。国会議事堂や皇居、防衛施設、原子力関連施設などの周辺では、原則としてドローンの飛行が禁止されています。この法律は国家の安全や重要施設の保護を目的としており、違反すると罰則の対象となる場合があります。
また、2024年3月24日には本法律の運用強化・規制の厳格化に関する改正案が閣議決定されており、今後は規制範囲の拡大や対象施設の追加が進む可能性があります。施行時期や具体的な内容は変更される可能性もあるため、最新情報を随時確認することが重要です。
ドローンショーを都市部で開催する場合、会場がこの規制区域に該当しないか事前に確認することが重要です。もし規制区域に近い場所で開催する場合は、特別な手続きや許可が必要になることがあります。イベント会場の選定段階から、この法律の規制範囲を確認しておくことで、後からトラブルになるリスクを避けることができます。
道路交通法
ドローンショーを都市部や観光地で開催する場合、観客の安全確保や交通整理のために道路の使用許可が必要になることがあります。このような場合には、道路交通法に基づく道路使用許可を警察署へ申請する必要があります。
例えば、道路を一時的に通行止めにして観覧エリアを確保する場合や、機材搬入のために道路を使用する場合などが該当します。特に大規模なイベントでは、警備計画や交通誘導計画の提出を求められることもあります。ドローンショーを安全に実施するためには、飛行だけでなく地上の安全対策も重要になるため、道路交通法への対応も必要になります。
自治体条例
ドローンショーを公園や河川敷、観光施設などで開催する場合、自治体が定める条例や施設管理規則に従う必要があります。多くの自治体では、公園などの公共施設でドローン飛行を制限している場合があります。
そのため、イベントとしてドローンショーを実施する場合は、施設管理者や自治体へ事前に相談し、必要な許可を取得することが重要です。また、地域イベントの場合は自治体と連携して開催するケースも多く、地域の安全基準やイベント規定に従う必要があります。条例は地域ごとに内容が異なるため、開催場所ごとに確認することが重要です。
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ドローンショーの飛行カテゴリーと許可
ドローンの飛行は、航空法により「飛行カテゴリー」という区分で管理されています。このカテゴリーは、飛行のリスクや第三者への影響によって分類されます。ドローンショーを開催する場合、どのカテゴリーに該当するかによって必要な許可や安全対策が変わります。
ここでは、イベント開催時に関係する代表的な飛行カテゴリーについて解説します。
カテゴリーⅡ飛行
カテゴリーⅡ飛行は、第三者の上空を飛行しない条件で行われるドローン運用を指します。具体的には、観客がドローンの飛行エリアに立ち入らないように管理し、安全距離を確保したうえで飛行させるケースです。
多くのドローンショーはこのカテゴリーで運用されています。観客エリアと飛行エリアを分け、立入禁止区域を設けることで安全性を確保します。この方法であれば、航空法の許可・承認を取得することでイベントとしてのドローンショーを実施することが可能です。安全管理計画や警備体制を整えることが重要なポイントになります。
カテゴリーⅢ飛行
カテゴリーⅢ飛行は、第三者の上空を飛行する場合に該当する運用です。つまり、観客の真上をドローンが飛行する可能性があるケースです。このカテゴリーはリスクが高いため、機体認証や操縦者資格など、より厳しい条件が求められます。
日本ではカテゴリーⅢ飛行のハードルが高いため、イベント運用ではあまり採用されていません。そのため、多くのドローンショーでは観客の上空を飛ばさない設計を行い、カテゴリーⅡ飛行として実施するケースが一般的です。安全性と法規制を考慮した運用設計が重要になります。
ドローンショーに必要な主な申請手続き

ドローンショーを開催するためには、複数の申請手続きを行う必要があります。これらの手続きは安全な飛行を確保するために重要な制度です。機体の登録や飛行許可、飛行計画の通報などを適切に行うことで、航空機との衝突防止や事故防止につながります。
ここでは、ドローンショー開催時に必要になる代表的な申請手続きを紹介します。
ドローンの機体登録
現在、日本では100g以上のドローンは機体登録が義務化されています。ドローンショーで使用する機体も例外ではなく、国土交通省の登録システムで機体登録を行う必要があります。
登録を行うと登録番号が発行され、その番号を機体に表示しなければなりません。また、リモートIDの搭載が義務化されている機体もあります。機体登録を行わずに飛行させた場合、罰則の対象になる可能性があるため注意が必要です。
飛行許可・承認申請
航空法で規制される飛行を行う場合、国土交通省への許可または承認申請が必要になります。ドローンショーでは夜間飛行やイベント上空飛行、目視外飛行などが該当することが多く、事前の申請が必要になるケースが一般的です。
申請では飛行場所や飛行高度、使用機体、安全対策などを詳細に記載する必要があります。また、イベント運営体制や警備計画なども確認される場合があります。適切な書類を準備し、余裕を持って申請することが重要です。
飛行計画の事前通報
ドローンを飛行させる際には、飛行計画を事前に通報する制度があります。この制度は航空機との衝突を防ぐために設けられています。飛行日時や飛行場所、機体情報などを登録することで、空域の安全管理に役立てられます。
ドローンショーでは複数の機体を同時に飛行させるため、飛行計画の通報は非常に重要な手続きです。事前に計画を登録することで、周辺空域の利用者にも情報が共有され、安全性が高まります。
事故発生時の報告義務
ドローン飛行中に事故や重大インシデントが発生した場合、国土交通省へ報告する義務があります。例えば、人への接触事故や機体の墜落、他の航空機への影響などが該当します。
ドローンショーでは多数の機体を使用するため、万が一のトラブルに備えた対応体制を整えておく必要があります。事故発生時の連絡体制や安全管理マニュアルを準備しておくことが重要です。
ドローンショーを安全に実施するためのポイント
ドローンショーは華やかなイベントですが、安全管理が最も重要です。安全対策が不十分な場合、事故につながるリスクがあります。そのため、イベント開催前には飛行計画や観客管理、警備体制などを十分に検討する必要があります。ここでは安全なドローンショーを実施するためのポイントを紹介します。
安全距離の確保
ドローンショーでは観客と飛行エリアの距離を十分に確保することが重要です。万が一機体が落下した場合でも観客に影響が出ないよう、安全距離を設定する必要があります。
通常は観客エリアと飛行エリアを明確に分け、一定距離以上を確保します。また、風向きや飛行高度なども考慮し、安全な運用計画を立てることが重要です。
立入管理措置
ドローンショーでは、第三者が飛行エリアに立ち入らないように管理する必要があります。立入禁止区域を設け、警備スタッフを配置することで安全性を確保します。このような立入管理措置を行うことで、カテゴリーⅡ飛行として運用できる場合が多くなります。安全なイベント運営のためには、観客導線や会場設計も重要な要素になります。
専門会社への依頼
ドローンショーは高度な技術と安全管理が必要なイベントです。そのため、専門会社へ依頼するのが一般的です。専門会社は演出設計だけでなく、許可申請や安全管理、運用体制の構築まで対応します。
イベント主催者が安全にドローンショーを開催するためには、実績のある専門会社と連携することが重要です。
ドローンショー開催までの流れ

ドローンショーを開催するまでには、企画から本番運用まで複数の工程を段階的に進める必要があります。安全性や法規制への対応も含め、事前準備が成功の鍵となります。ここでは、ドローンショー開催までの基本的な流れを4つのステップに分けて解説します。
ステップ1:企画立案・コンセプト設計
まずは、イベントの目的やターゲット、演出コンセプトを明確にします。企業イベントであればブランドメッセージの発信、地域イベントであれば観光PRや集客など、目的に応じて最適な演出内容を設計することが重要です。コンセプトが曖昧なまま進めてしまうと、演出や構成に一貫性がなくなり、期待する効果を得られない可能性があります。
ステップ2:会場選定
次に、ドローンショーを実施する会場を選定します。周囲の建物や障害物、安全距離の確保、観客の視認性などを総合的に考慮し、適切な飛行エリアを決定します。また、都市部では飛行制限区域に該当する可能性もあるため、立地条件と法規制の両面から確認することが重要です。
ステップ3:法規制対応・許可申請・演出制作
会場が決まった後は、航空法や小型無人機等飛行禁止法などの法規制を確認し、必要な飛行許可・承認申請を行います。イベント内容によっては自治体や警察との調整も必要になるため、安全計画や運営体制を事前に整備しておくことが求められます。並行して、ドローンショーの演出設計や飛行プログラムの制作を進めていきます。
ステップ4:シミュレーション・リハーサル・本番運用
制作したプログラムをもとにシミュレーションを行い、演出の動きや安全性を確認します。その後、実際のドローンを使用した飛行テストやリハーサルを実施し、本番に向けた最終調整を行います。イベント当日は、専門スタッフによる安全管理体制のもとで運営され、観客に向けて高品質な空中演出が提供されます。
ドローンショーの許可や申請に不安がある方はWhite Crowへ相談

ドローンショーの開催には、航空法の許可申請や安全管理、イベント設計など多くの準備が必要です。専門知識がなければ、申請手続きや安全対策を進めることは簡単ではありません。
White Crowでは、ドローンショーの企画から許可申請、演出設計、運用までをトータルでサポートしています。企業イベントや地域イベント、観光イベントなど、さまざまな用途に対応したドローンショーを提供しています。
「ドローンショーを開催したいが手続きが分からない」「安全にイベントを実施したい」とお考えの方は、ぜひWhite Crowへご相談ください。
まとめ
ドローンショーを開催するためには、航空法をはじめとする複数の法律を理解し、必要な許可や申請手続きを行う必要があります。機体登録や飛行許可申請、飛行計画の通報など、事前に準備する手続きは多岐にわたります。
また、安全距離の確保や立入管理など、安全対策も重要なポイントです。ドローンショーを成功させるためには、法規制を理解し、適切な運用体制を整えることが必要です。専門会社と連携しながら準備を進めることで、安全で魅力的なドローンショーを実現することができます。
ドローンショーの開催を検討している方は、一度White Crowへお問い合わせください。
